北海道で、モンゴル式住居 ゲルに宿泊してきました。
伝統的なモバイルハウスですね。
小屋暮らしに使えるかどうか個人的なレポートです。
目次
ゲルとは
モンゴルで遊牧民が暮らす、伝統的な住居。パオとも言います。
住居は分解できて、バラシてヤギ・ラクダ?等の家畜にくくりつけて、各地を転々と遊牧する移動式住居のこと。
主にモンゴル高原に住む遊牧民が使用している、伝統的な移動式住居のこと。日本では、中国語の呼び名に由来するパオ(包)という名前で呼ばれることも多い。
今回宿泊したゲルのデータ
- 3人が余裕で寝れる広さ
- 20~30年前にモンゴルから輸入した
- 分解したら、重量は200~300kg
素人が観察したゲルの造り
床部分
- 基礎なし
- 砂利の上にすのこ、カーペットを敷いたもの
柱・壁(建物の基礎構造)
- 柱は2種類。壁になるものと中央で支えるもの
- 壁部分は細い柱が組み合わさって、クロスになった形状(折り畳みできる)
- ぐるっと円形に回した壁になって、全体を軽く支える感じ
- 中央部分にバガナと呼ばれる親柱があり、重量がかかる天井部分を支える
覆う素材
- フェルトがクロスになっている柱(壁)の外側を覆っている。
- フェルトは断熱材・防音材の役割っぽい
- フェルトの外側を白い外装生地が覆う
- 結構分厚い樹脂素材(だと思う)
- 触った感じは合皮のような、ゴムのような…ざらっとした滑らなくて、破れにくそうな生地。
- 雨漏りしない、防水性の生地
- 中心部分は別素材になっていて、開くことができる
一言でまとめると
木の柱で囲われた、強靭なテント?
ゲルに1泊して、感じたこと
気温・湿度など
当日の夕方~翌日の朝まで過ごしました。
気温は23℃~30℃くらい。
断熱性が少しあるテントをイメージしてもらえばいいかもしれません。
ただし、30℃を超える日中は熱くて、中にいられなかったです。
▼内部にカビの臭いなどは全然ありませんが、カビの黒点みたいなものがあったため、換気設備を付けるのがいいでしょう。
ちなみに、20~30年経っているそうなので、年数を考慮するとむしろカビ少ないなと感じました。
防音
外の音が結構聞こえます。
鳥の鳴き声などが響いて聞こえてきました。
でも、自然の音だったから、ほぼ気にならなくなりました。
強度(安心感)
テントって言いまくってきて矛盾がありますが、安心感は結構あります。
一周壁(柱)で覆われているからか、キャンプ用のテントとは別次元。
ビニールを切り裂いて、侵入されそうな緊張感はありません。
中で寝ましたが、翌朝まで不安を感じることなく、ぐっすりと熟睡できました。
彼女もぐっすりと眠れたと言っているから、そこは間違いないはず!
雨漏りは?
宿泊当日、雨でした。漏れそうな気配は全くなし。
事前に通販サイトで調べていたところ、
モンゴルは雨が少ないから、防雨性能は考えられていない
と書いてたため、心配してましたが、杞憂に終わりました。
過去に雨漏りの跡とかあるかな?と目ざとく探したけど、見つからず。
北海道レベルの雨では、大丈夫なようです!
覆っているビニール?の質感
結構分厚い。
触った感じは、体育祭で建てたテントの屋根を分厚くしたビニールみたいな感じ(分かる?)
分厚いゴム感があるビニールと言えばいいんだろうか?
合皮のような、ゴムのような弾力感も感じられる質感です。
▼ちなみに中心部分は開くことが出来ます。
床下もめくると、ガンガン換気できる仕様です。
中の広さは?
僕たちが宿泊したのは、中央の親柱(バガナ)があるから、大きいタイプのゲル。
(小さいゲルは親柱がないそう。)
結構広い。3人分のベッドを置いて、中央に楽々机が置けるくらい。
中央のテーブルでメロン食べたり、ごはん食べたり、ビールを飲みましたが、不便な感じは全然なし。
▼夕張メロンをカッターで切る、ワイルドな術。
屋根の高さは中央が一番高く、端に行くにつれて、低くなります。
中央部分の高さは180cmの僕でもジャンプして、ぎりぎり頭が当たらないくらいでした。
床は?
ジャリの上にすのこを置いて、カーペットを敷いた簡易的なもの。
でも、カーペットはすごくきれいで、不潔な感じが全くしなかったから、定期的に交換しているのかもしれない。
土足厳禁にして、ルンバ回すだけで、清潔感は保てそう。
虫は?気密性など
気密性は悪い!
床もそうですが、色々な場所にすき間がありそう。
夜間、ゲル内の電気を灯けて、外から見てみると、明かりが漏れてました。
小さな虫は楽々入ってくるでしょう。
ちなみに、夜にアマガエルが侵入してきて、さすがに彼女もビビってました。
電気などインフラ
電気は整ってました。
気密性が低いため、床からでも簡単に引き込みできるはず。
▼コンセントが2口。
▼中心付近に蛍光灯が備え付け
運べる利点
個人的には、上記だと自分で作った小屋の方が生活レベルを上げられる自身が無根拠であります。
しかし、ゲルは折りたたんで運べます。この利点で果てしなく、夢が広がりそうだなと思いました。
遊牧民が使うタイプだけあって、大人2人で2時間あれば組み立てられるそう。
ということは、キャンプレベルの気軽さで移動できるかもしれない。
重量は200~300kgらしい。
ということは、バラバラにしたら軽トラにでも乗せて、
土地から土地へ気軽に引っ越し…も全然できそう。
同じ土地の中でも、夏は日陰で涼しい場所に建てて、冬は日なたの暖かい場所…なんてのも快適そう。
伝統的モバイルハウスは移動させてこそ、真の実力を発揮しそうだと、勝手に思っています。
登場したゲルの施設紹介
施設紹介をさらっと。
- 旭山動物園から車で5分くらいで行ける宿泊施設
- ゲル1棟 5000円
- ヤギもいてかわいい。
- 土日は満室が多いから要予約
- ちなみに、利用の際の電話番号はつながりません(マジです!!!)
- 楽天トラベル(3日前まで)で予約していきましょう!
- レビュー内に寝具有料と書かれてますが、無料でした
ゲルは小屋暮らしに使える? まとめ
- かわいい
- トラディショナル
- 気密性低いけど、頑丈な感じはある
- 移動できるのが最大のメリット
- 電気・水道がある場所なら全然いけそう
小屋暮らしと意気込むと、普通に暮らせそうでした。見た目がかわいいのがいいですね。
カラフルな柱の色なので、黒で統一した和モダン ゲルみたいなのがあれば、普通に売れるんじゃないかと思います。
もし、実用的にするには、気密性を高めることが、カギになるかも。
虫と湿度対策ですね。特に彼女は虫が苦手なので、そこを協調していました。
ゆくゆくは、3Dプリンターを使ったプレハブ住宅みたいな、
現代版ゲルみたいなのが登場して、どこにでも建設できるようになれば夢がありそうだなと思いました。