コリドラスパンダを継続的に殖やすことに成功したので、繁殖のコツなどをまとめました。
突然ですが、繁殖は難しいなぁ…と思ってませんか?
僕は思ってました。
でも、ポイントを押さえると、思ったより簡単に成功します。
初心者でも丁寧に飼育したら、きちんと繁殖させることができます。
コリドラスの赤ちゃんはすごくかわいいし、コリドラス好きなら是非とも挑戦してほしいと思います。
あなたもかわいいファミリーを作ってみませんか?
気合を入れて読みきるか、必要部分だけを流し読みすることをオススメします!
焦らず、繁殖に適した環境を整えていきましょう!
目次
繁殖が簡単なコリドラスって?
さて、繁殖の方法を紹介する前に、繁殖させやすいコリドラスの種類について紹介します。
コリドラスは非常に多くの種類がいる魚です。
飼育においても、初心者が挑戦しやすいものから、難しいものまで。
繁殖の難しさも同じ。
簡単に繁殖が狙えるものから、難しいものまで。
もし、コリドラスを繁殖させたいな…と思ったら、繁殖が簡単な種類なのかどうか、調べてみましょう!
まずは、判断できるポイントを紹介します。
繁殖が簡単=「コリドラス~~ 繁殖」で検索でたくさんヒットする
まずは、繁殖の難易度を知る簡単なチェック方法。
気になるコリドラスの種類を検索してみましょう。
繁殖例が多い種類は、たくさんのサイト・記事がヒットします!
特に、普通に水槽で飼育してたら繁殖した!という種類は、繁殖させやすい種類と言っても良いかもしれません!
繁殖が簡単=ブリード個体が多い
ブリード個体とは、人間が繁殖させて、生まれてきた個体のこと。(BC)など表現されることもあります。
ブリード個体ということは、誰かが(業者さん等)が繁殖させたということ。
つまり、多く出回っているようなら、繁殖させやすいと思っていいでしょう!
ちなみに、ブリード個体の逆は、ワイルド個体。野生から採取してきた個体です。
ワイルド個体しか売られていないようなコリドラスは繁殖が難しいと考えて良いでしょう。
繁殖が簡単=1匹1000円以下
お手頃な価格で手に入るコリドラスも繁殖させやすい可能性が高いです!
というのも、ブリード個体が多い=価格が下がってくる=安価になる
ですから、価格を見るのも判断基準になります。
ただし、同種のコリドラスでも、ブリード個体=500円 ワイルド個体=3000円なんて例もあります!
でも、好きなコリドラスを選ぶのが一番
上と矛盾するようですが…簡単だから繁殖する…だけでコリドラスを選んでしまうと、後悔するかもしれません。
というのも、繁殖に成功すると、たくさんのコリドラスを飼育することになるから。
特に、コリドラスは寿命が長く、長いお付き合いになることも。
ということで、繁殖が簡単そうだから…という理由でコリドラスを選んでしまうと、後悔してしまうかもしれませんよ!
「簡単」よりも、あなたが好きなコリドラスの繁殖を狙うことが一番!
一般的なコリドラスの繁殖方法まとめ
それでは、これから繁殖方法について紹介します。
この記事の最後に、コリドラスの種類別リンクを載せています、繁殖例をブログなどで紹介している方も募集しています。
準備1.健康な親を育てる
すごく当たり前なことですが、無理に繁殖させよう!と意気込むのではなく、健康な親を育ててあげると、良い感じです!
健康なオスとメスが育っていると、自然にペアが生まれ、繁殖します。
ということで、
コリドラスの繁殖で一番意識することは、健康な個体を育てることです。
オス・メスの判別
健康な個体を育てる方法…の前に、オス・メスの判別から見てみましょう!めちゃめちゃ健康に育っているのにオス・メスが揃わなければ、繁殖に結びつきませんからね!
ということで、性別判別方法です!
判別1 : 体の大きさ
メスが大きく、オスは小さい。
判別2 :体のふくらみ
メスのほうがふっくら、オスはしゅっとしています。
とにかく、メスのほうが大きいんですが…この方法も分かりにくいかもしれません。
実際に、コリドラスの群れを見てみましょう。
▲以上、コリドラスパンダの写真ですが、動き回るコリドラスから、性別の判断は非常に難しいです。(僕だけ…?)
ということで、個人的には以下の判別法をオススメします。
判別3 : 追いかけっこで判断
「追いかけっこ」とは・・・オスとメスが繁殖の前にする行動のこと。
メスが泳ぎ、オスが着いていく。大体5匹くらいの群れになって、上に泳いだり、下に泳いだり、そわそわ泳ぎ回ります。
体の大きさや、ふくらみで性別判断しても良いんですが、
この方法では、繁殖が狙えそうな個体達なのかどうかが分かる…というすごいメリットがあります。
繁殖する気のある個体が追いかけっこをするんですが、
未成熟・高齢のコリドラスは繁殖行動に参加しないし、追いかけっこにも興味を示さないようです。
追いかけっこをする=オス・メスが分かるということではありませんが、
その群れは、繁殖の可能性が高い個体群であると推測できます。
追いかけっこをしているグループを丸ごと繁殖水槽へ移すことで、繁殖の確率をかなり高められるでしょう!
▼コリドラスパンダの追いかけっこ
追いかけられているのがメス、追いかけているのがオスです。
コリドラスの年齢もチェック
コリドラスの一生の中で、繁殖行動をする時期・しない時期があります。
若すぎたり、老齢になると、繁殖行動を行いません。
特に、注意するのは老齢の場合でしょうか。コリドラスは10年以上生きる個体もいます。
もし、あなたが問題なく飼育していて、オスとメスで分けているのに繁殖しない・・・という時は、繁殖期を過ぎているのかもしれません。
健康な親の育て方
さて、ようやく健康に適した個体の育て方を紹介します。
健康な親は、栄養バランスがよいエサを食べ、適した環境で育ったコリドラスです。
僕の経験則から言ってしまうと、栄養状態(=エサ)が 繁殖するかどうかの、大きなポイントだと思っています。
ざっくりですが、以下の状態全てにあてはまると、水質や飼い方に問題はないと思います。
- 半年以上飼育できている
- ☆になる個体はほぼいない
- 病気もほぼ出ていない
後はエサを工夫して、栄養を付けたら、ほぼ繁殖する…と言っても過言ではないと思います。
ということで、エサについて紹介します。
高栄養のエサ1.イトメ
イトメとはイトミミズのこと。
栄養価が高く、コリドラスの大好物なエサ。
アクア専門店は勿論、鑑賞魚を扱うペットショップや通販でも手に入ります。
繁殖のきっかけとしても効果的だそうで、”イトメショック”と呼ばれる現象が有名です。
イトメショックとは、イトメをあげると近日中に繁殖する現象のこと。
コリドラスが大好きというだけあって、非常にガツガツ食べてくれます。
ただし、水槽内に投入したとき、病気を持ち込む可能性があります。そのため、遠慮される方もいます。
高栄養のエサ2.赤虫
次に紹介するものは、赤虫。
ユスリカの幼虫のこと。
イトメに続いて、多くのコリドラスが大好きで、栄養価も高い。
こちらも、キレイでない水に多く生息する生物なため、病気の媒介の可能性があります。
こちらは生餌で売られていることは少なく、冷凍ブロックや、乾燥させられて売っていることがほとんど!
高栄養のエサ3.ブラインシュリンプ
次に紹介するエサは、ブラインシュリンプというプランクトンの幼生です。
アルテミアとも呼ばれます。(というか、こちらが正しい名前)
このように卵の状態で売られていて、塩水に投入することで、幼生が産まれます。
それをスポイトなどで集め、生きたままエサに使います。
魚の完全栄養食と呼ばれるほどに、栄養価が高く、当ブログでも毎日与えることで繁殖例も確認しています。
個人的には、手に入れやすさ、管理のしやすさを見ても一番オススメ。
コリドラスに与える場合は、以下が大切。
- 塩抜きする
- スポイトで砂に浅く埋める
詳細は以下の記事をどうぞ!
準備2.卵を産みたくなる環境を整える
以上は、健康な親が育ちやすい方法でした。
次に、自然に繁殖したくなる環境を紹介します。
ざっくり言うと、卵を産みやすい環境、稚魚が育ちやすい環境を目指せばOKです。
繁殖させるための水槽は必要?
具体的な環境を紹介する前に、疑問が出る方も多いでしょう!
普通に飼っている水槽の他に、繁殖専用の水槽を用意した方がいいの?
僕は「コリドラス以外に他の魚を飼っているなら、用意した方が良い」と思っています。
というのも、繁殖は
- 交尾する
- 卵を生む
- 稚魚が育つ
このように進んでいきますが、稚魚が育つところに壁があると思っていて、水槽内での卵・稚魚は他の魚に食べられてしまう可能性が高いんですよね。
ということで、他の魚が多かったりすると、専用水槽を用意した方がいいと思います。
専用水槽はどのようなものがいいの?
水槽の大きさは30cm水槽で十分。大き目のプラケースでも、いいくらいです。
ただし、ただ用意すればいいだけでなく、濾過・水質の立ち上げをしっかりと行わなければいけません。特に小さい水槽は水質・水温が変化しやすいため、注意してください。
濾過のコツとしては、親水槽の水・濾材を少し使うようにしたり、濾過フィルターを推奨サイズよりも1つ大きいサイズを選ぶのがよいでしょう。(30cm水槽なら、45cm用を選ぶ)
大きいサイズを選ぶと、水流が強すぎるかもしれませんから、弱めたりしてくださいね!
具体的には、吸い込み口・吐き出し口にスポンジフィルターなどを取り付ければOKです。
サテライトもオススメ
個人的には、サテライトを推奨します。
サテライトとは、親水槽の中に設置する隔離槽のこと。
この場合は、親水槽の中に取り付けるので、濾過の心配や水温・水質の心配をしなくてOK!
今すぐにでも設置するだけで完成です!
自然繁殖させる場合
次は、専用水槽などで隔離せずに、普通に飼育している状態で繁殖させる場合についてです。
コリドラス以外の魚がいない場合は、自然繁殖も難しくはありません。ただし、卵、稚魚が食べられないように隠れ家を多く入れておきましょう。
こちらの記事では、卵・稚魚が食べられにくい方法を紹介しています。
繁殖に適した水
繁殖させやすい水は、親が快適に過ごせる水質と同じ。
コリドラスの原産地に近い水質で、キレイな水で飼うと良いでしょう!
水温
基本は25℃。
コリドラスは低温よりも高温が苦手とされています。特に夏場は水温が上がりやすいから、注意しましょう!
弱酸性(ph6.0-7.0)
弱酸性~中性で大丈夫。地域によりますが、日本の水道水は中性~弱アルカリ性のため、カルキを抜いて使えば大丈夫でしょう!後述しますが、少しphを下げたければ流木を入れるのも、いいと思います。
窒素化合物
アンモニア・亜硝酸・硝酸塩濃度はできるだけ低く抑えましょう。
とはいえ、測定して…まで神経質にならずとも、親が元気に育っているなら、問題ないでしょう。
硬度
軟水。日本の水道水は、基本的に軟水で、気にしなくてOKかも!
硬度は、水に微量含まれるカルシウム?(Ca) 塩やマグネシウム?(Mg) 塩(あるいは同じことだがCaイオンやMgイオン)の質量をある方法で表現したもの。
硬度が低い水を軟水、高い水を硬水という。
ブラックウォーター
ちょっとこだわるなら、ブラックウォーターでしょうか。
うっすら茶色、黄色が付いた水のこと。
コリドラスの原産地、南米は色がついた水が流れているそうだから、自然に近い状態を再現できるかもしれません。
ブラックウォーターの作り方は、水槽に流木・ピートモス等を入れるだけ。マジックリーフやヤシャブシの実を入れることでもできるそうです。
砂
これは、入れるか・入れないかの選択肢がありますね。
個人的には、自然の環境に近づけたいから、入れる派です。
もし、入れる場合は、コリドラスに適した砂素材を選ぶと良いでしょう。田砂・ボトムサンドが有名です。
繁殖専用水槽の場合では、掃除をしやすくするように、砂を敷かない場合が多いです。敷かないレイアウト=ベアタンクと呼ばれます。
水流がある
コリドラスは流れがあるところを好む種類が多いです。
完全なる止水よりも、流れを作るほうが繁殖する率が高いと個人的に感じています。
専用水槽ではこの限りではありませんが、親が泳ぐ筋肉をつける意味でも、水流は有効ではないでしょうか。
濾過などでポンプを使用しているならば、こんなアイテムをつけるだけで、複雑な水流を作ることもできます。
底にウンコが溜まらなくなったことから、水がよどむところもなくなったんだろうなと思います。
ちょっと話はそれますが、コリドラスの運動不足にも効果があります。
というのも、栄養価の高いエサをたっぷり与えて、水流が少ない水槽では、丸々と太ってしまうメタボコリドラスが出てきます…。
こうなってしまうと、繁殖前の追いかけっこが減るように感じます。
適度に水流をつけるようにしてから、メタボ化してしまうことがなくなったので、親の健康促進にも水流は良いと思います!
隠れ家が多い
コリドラスはどちらかというと臆病な魚です。
ストレスを軽減するため、隠れ家が必要です。
隠れ家となるのは、流木・水草など。有害な物質が出ないのであれば、素焼きの物など、人工物でも構いません。
後に書きますが、個人的なオススメはアヌビアスナナ・ミクロソリウムなどの水草。
普通の砂に植える水草は、コリドラスの砂を掘る習性上、抜かれることがあります。ですから、流木に活着する水草は、使いやすいですね!
葉っぱの裏に卵を生んでた!という声もよく聞きます。
ウイローモスを代表とするモス系も悪くはありません。
以下の記事では、アヌビアスナナか隠れ家に適しているという内容を紹介しています。
照明が強すぎない
個人的な見解ですが、明るい環境より暗い方がいいと考えています。
照明が強すぎる中ではストレスを感じてしまい、コリドラスの健康的な生活はおろか、繁殖にマイナスになると思います。
ある程度の照明を付けたい場合でも、隠れ家を多く設置したり、浮草で光を遮るなどして、コリドラスが常にガンガン照らされる状態は避けましょう。
準備3.産卵を促す、産卵の兆候
準備2が出来ていれば、自然と産卵は行われるものですが、きっかけを作ってあげることで更に促してあげることができます。
効果的だと言われるきっかけを紹介します。
産卵を促す要素
現地では、大雨などが降ったり、環境が変化した時に繁殖が多数確認されるんだとか。
水質変化
水槽の水を半分くらい水替えすると、繁殖行動が始まることは多く聞かれます。当ブログでもコリドラスパンダで確認しています。
ただし、水温を急激に変化させる…などはコリドラスのストレスとなるため、変化のさせ過ぎには注意してください。
気圧変化
台風や大型の雨などの際に見られることもあるようです。
釣りの話ですが、低気圧が近づいていると、魚の行動が活発になるそうですから、効果があるかもしれませんね!
イトメショック
イトミミズの欄に書いた通りです!栄養補給につながるのでしょうか?多くの先輩方の報告があります。
産卵の兆候
オス・メスの判別方法のところで、追いかけっこが繁殖の前に起きる…と書きましたが、ここでは追いかけっこの後、産卵までの流れを書きます。
産卵の兆候1.メスのお腹がふっくら
メスのお腹に卵があるのか、ふっくらとしてきます。
産卵の兆候2.そわそわ、追いかけっこ
上へ、下へとそわそわ泳いで追いかけっこが始まります。
追われるのはメス、追いかけるのがオスです。
1匹のメスに対し、複数のオスが追いかけることが多く、この過程で強い遺伝子をメスは見るんだとか。
メスが気に入れば、ペアとなり、兆候3のTポジションに以降します。
追いかけっこの度合い?もあり、普段は水槽の前を通ると隠れてしまうんですが、隠れずに追いかけっこを続けているようなら、産卵が近いかも。翌日には卵が見つかることが多いように思います。
産卵の兆候3.Tポジション(受精)
追いかけっこの後、Tポジションと呼ばれる受精が行われます。
メスがオスの精子を口に含んでいるそう。
産卵の兆候4.産卵
ガラス面、水草の裏、ウイローモスに絡ませて…など、さまざまな場所で産卵が行われます。
準備4.卵を発見!
おめでとうございます。産卵までこぎ着けたら、まずは、繁殖の一歩をクリア!
親魚は産みっぱなしで、育児をすることはありません。僕たちで孵化を目指し、稚魚を育てることに専念していきましょう。
コリドラスの卵はこんなの
ガラス面や硬い水草に産卵することが多いと言われています。
当ブログでコリドラスパンダの産卵を何回か確認していますが、ガラス面であったり、ウイローモスであったり、色々な箇所に産卵するようです。
卵を食べられないようにする
卵を見つけて、最初にすることは、ほかの魚に食べられないようにすることです。折角産まれた卵も、ほかの魚から見れば絶好のエサ。
同種ではあまり食べないようですが、他の魚には食べられてしまうため、隠す、隔離するなどしましょう。
卵の取り出し方
初めは潰してしまったり、失敗するかも…。
取り出しやすい環境を作っておくことが大切です。
水草や取り出せる物に産んでいる場合
水草の葉っぱごとちぎったり、ポットで置いている場合は丸ごと取り出しましょう。
- アヌビアスナナ
- ミクロソリウム
- ウイローモス
ガラス面に産んでいる場合
これは難しい…卵を生んだ時からどれくらい時間が経っているかで難しさが変わります。
というのも、時間が経つにつれて、卵は固くなり、粘着したところと固定される感じになるからです。
ガラス面からの取り出し方は、ウイローモスを使うのがオススメ。
指の先に巻き付け、そーっと絡めとるようにします。
ガラス面から、ウイローモスに粘着させるイメージ。
ちなみに、1日くらい経っていると、ほぼ引っ付きません。
そうなってしまうと、無理矢理はがすときに、卵を破ってしまいそうだから、放置しても良いと思います。
その場合、親魚に食べられないように卵を隠したり、隠れ家を作って、稚魚が大きくなるまでに隠れられる場所を増やすようにしましょう。エサが届くように、隠れ家周辺にエサを与えることもお忘れなく!
水カビを防ぐ
新しい水槽で濾過が立ち上がっていなかったり、水流が少ない場合は卵がカビてしまう可能性があります。
結構、みなさん水カビで苦労されています。
別水槽でやっている場合は、水道水(塩素抜きなし)と、親の水槽の水を半々で水替えをするのが簡単でオススメ。
塩素がカビの菌を殺菌することで、水カビを防ぎます。他にもメチレンブルーを入れたり、トウガラシを入れることでも効果があるようです。
知人の話。トウガラシを入れると、逆にカビる経験をしたそうで、原因はトウガラシの農薬で死んでしまったことだと推測しています。
また、自分で栽培した、農薬を使っていないトウガラシだとうまくいったそう。
原因が特定できているわけではありませんが、念のため農薬が使われていないと確認できるトウガラシを選ぶ方がいいでしょう。
孵化の日数
孵化する日数は水温に大きく影響を受けるようで、水温が高ければ早く、低ければ時間がかかります。
コリドラスパンダの場合、25℃では4日くらい、23℃くらいでは1週間程度かかりました。
多くのコリドラスは25℃で、3~5日で生まれるようです。
無精卵は生まれない
産卵したのはいいけど、時間が経っても産まれず、最後はカビてしまう場合があります。
その原因はもしかしたら、無精卵かもしれません。
無精卵は受精していない卵のこと。どんなに丁寧な環境で育てても孵化することはありません。
有精卵との見分け方
2、3日経てば見分けやすいです。
写真がありませんが、白くなるのが無精卵。
有精卵はオレンジ?茶色の色がついて、中に稚魚が育っていることが分かります。
無精卵を少なくするには
これさえやれば…という解決方法はありませんが、健康な親を育てることで、無精卵の確立が少なくなります。
個人的には、若い・健康体形が重要だと思っています。というのも、太り過ぎたメタボコリドラスからは、無精卵が多いように感じるからです。
- 栄養をしっかりと与える
- 細かい砂で育てる
- 水流がある環境で育てる
このような環境では、身体は大きくなるけど、太り過ぎるメタボさんのコリドラスが出ないように思います。
エサを取る際に掘ったり、水に逆らって泳ぐことで筋肉が鍛えられる…のかもしれません。
準備5.コリドラスの稚魚を育てあげる
コリドラスは生まれた時から、親に近い姿をしています。育つ環境もほぼ一緒。
エサを小まめに与え・水質が悪くならないように注意すれば、そこまで難しいものではありません!
また、ほかの魚にも食べられないように注意してくださいね。
エサ切れに注意!
エサがなくなり、栄養失調で育たないケースが多いです。注意しましょう!
稚魚のエサ
お腹についているオレンジ色のヨークサックがなくなると、エサを食べ始めます。エサが少なければ餓死してしまいますから、水が汚れない限りたっぷりと与えましょう。(エサの与え過ぎは水の汚染につながります、後述の水替え方法を合わせて参考にしてください)
口の大きさに合わせて、初期試料を選びます。
ブラインシュリンプ
栄養バランスに優れている、プランクトンの幼生。
卵が売られているので、欲しいときに孵化させて与えます。
また、ブラインシュリンプのサイズは大きいため。小さい稚魚の口に入らず、食べられない場合があります。
その場合は以下のインフゾリア等を与えましょう。
(食べられないかどうか…は見てもわかりにくいから、コリドラスの種類 繁殖記事を検索し、ほかのサイトを参考にさせてもらうのがより確実)
また、ブラインシュリンプは孵化した後、時間が経つにつれてサイズが大きくなり、栄養価が低下します。
1日1回ほど、小まめに孵化させて、生まれたてのものを与えるようにしましょう。
インフゾリア
目に見えないくらいの微生物の総称。ブラインシュリンプよりも小さく、ブラインシュリンプが食べられないような、小さい稚魚を育成する際に使われます。
インフゾリアを与え、ブラインシュリンプが食べられるようになったら、ブラインシュリンプへ切り替えるのが一般的。
- 親コリドラスを飼っている、水槽の水
- 完全無農薬の野菜(家庭菜園)
- ヨーグルトや粉ミルク等の乳製品 耳かき1杯
ペットボトルなどの容器に上記1~3を溶かし、半日に1回くらいかき混ぜます。
もやもや~っとしたものが出来てくれば、インフゾリアです。
汚れなのか、カビなのか、一体何?となると思いますから、深めの容器へ移し、沈殿物を沈めた後にスポイトで吸うのがオススメ。
光にも集まってくるから、暗い場所で安置し、ライトを当てて、集まった微生物を吸うのがいいでしょう。
1の水によってはインフゾリアが発生しない(水に含まれていない)こともあるみたいで、沸かない場合は、市販のインフゾリアの素を使えばより確実です。
PSB細菌
インフゾリアと同じ、微生物。
同様の使い方が出来ます。
一時的な水質浄化効果も期待できるため、ブラインシュリンプと一緒に与えておく…なんてこともできます。
微生物…肉眼で見えない生物のこと(虫メガネや顕微鏡などを使うと見える)
バクテリア…細菌の英語(bacteria)もちろん、目に見えない生物。
エサの頻度
コリドラスはただでさえエサを食べる魚だけど、稚魚は特に食べます。
でも、身体が小さく、一気にたくさん食べることができません…。
つまり、小まめなエサをあげることが一番いいんです。
…だけど働いていると、多くても朝晩のエサしかできませんよね…。
朝に2回、夜に2回あげるられるようにしましょう。
エサの与え方
スポイトで底にすぅーっと、優しく届けてあげましょう。
すぐに食べ始めるはず。
また、舞い上がったエサは食べることができません。与える時にフィルターを止めて、できる限り水流が起きないようにしましょう。
換水
ブラインシュリンプなどをたくさん与えると、食べきれないエサが腐敗し、水が汚れてしまいます。
水質を良くするのに、最も効率的なのは換水。
そこで、エサを食べ終わったころにエアチューブを使って、ゆっくりと半分ほど親水槽の水に換水します。
エアチューブでの換水方法はこちらで紹介しているため、ご参考にどうぞ!
レッドラムズホーン
水質悪化対策にレッドラムズホーンがオススメです。
卵・稚魚を食べたりすることなく、余ったエサだけを処理してくれます。
水が汚れにくくなりますが、換水に比べると効果は微々たるものですから、期待しすぎるのは注意です!
いつから親と一緒に飼える?
親の口に入らなくなったら、一緒に飼えます。2~3週間くらいでしょうか。
ただし、小さい体はエサの争奪戦にはまだまだ弱いです。稚魚にもエサが行きわたるよう、隠れ家周辺にエサを与える回数を増やすなど、エサ切れに注意してあげてくださいね。
間もなく大きく育っていく姿が見られるでしょう。
おめでとうございました。
コリドラス種類別 繁殖例
以上でコリドラスの一般的な繁殖方法は終わりです。
とは言っても、人によって飼育方法はさまざま。上記の通りにやっていなくても成功している例や、もっと工夫されている方もたくさんいます。
そこで、実際に、コリドラスの種類別繁殖例を紹介します。
あなたの気になるコリドラスを繁殖した事例を見に行きましょう♪
また、掲載相談なども募集中!
ブログ等で繁殖例を紹介している方、リンクを貼らせて欲しいです。
掲載希望の方、コメント欄かTwitterより、ご連絡お願いします。
コリドラスパンダ
当ブログ。自家繁殖で常に30匹ほどに自然繁殖中。
素人ながらの画像・動画も提供可能です。
白コリ(コリドラス アエネウスのアルビノ)
募集中
赤コリ(コリドラス アエネウス)
募集中
青コリ(コリドラス パレアタス)
募集中
コリドラスジュリー
募集中
コリドラスステルバイ
募集中
上記以外のコリドラスも募集しています。
一番下のコメント欄もしくは、TwitterのDMより、ご連絡お待ちしています。
繁殖の責任
偉そうに言ってしまいますが、繁殖の責任を考えておきましょう。
殖やすぞ!!と行動に移す前に…殖えた後を考えるべきです。
殖やした後どうするのか、飼うのか、飼えないのか。そして、飼える方に挑戦していただきたいです。
また、飼えないけど、どうしても繁殖に挑戦してみたいんだという気持ちも、分からないことはありません。
その場合は、アクアショップに確認をとってみましょう。
「繁殖に挑戦しているんですけど、殖えた場合引き取ってもらえますか?」と、アクア専門でやっている個人系ショップ等で尋ねてみると、OKしてくれるところもあります。
繁殖が上手くいってからでは、遅いです。殖えすぎて、飼えなくなった…どうしようとなる前に、対策しておきましょう。
最後にまとめ
赤ちゃんのコリドラスは可愛く、見ているだけで癒されます。
そして、だんだんと大きくなり、親の群れになじんでいく姿を見ると、すごく達成感が得られます。親になった気分…。
あなたも是非とも、挑戦してみませんか?
初めてのコリドラス飼う初心者ですが 素晴らしいまとめです いつか繁殖に成功しようここを参考に頑張ってみます
ありがとうございます
コメントありがとうございます!
初めて飼われる…とのことで、1つだけアドバイスさせて頂きます。
エサをブラインシュリンプにすることは、本当に効果があります。
病気や、原因不明に死んでしまう…などで悩まれたときは、是非ともお試しください!
お互い、満足できる飼育ができるように、励んでいきましょう!!
すごく勉強になりました。
4月から約7年ぶりにアクア生活を復活しました。
現在60センチ規格1つ運用中ですが、明日、コリドラスパンダ水槽を立ち上げる予定をしています。
生体投入はまだちょっと先になりますが、こちらを参考に繁殖まで成功させたいと思います。
有り難うございました。
目標は90センチ水槽がまだ余ってますのでここにコリドラス楽園を作る
です^_^
コメントありがとうございます!
まずは、アクア復帰おめでとうございます。
そして、生体投入を先に見送った上で、じっくりと環境づくり…行動に愛情が感じられて大変嬉しく思っております!
コリドラス楽園、出来た(or挑戦した)際には是非とも教えてください!
情報交換、大歓迎です♪
この記事を読んで、気付かされることや改善してみようと思うことが出てきました。
ありがとうございます。
ちなみに僕はコリドラスパンダにブラインシュリンプを与える時は、砂に埋めてもすぐに散らばってしまうので、周りを暗くしてから100均のLEDライトで光を底の角っこに照らしてブラインシュリンプを集めて食べさせてますよ~
まつんたさん、こんにちは。
お役に立てることがあったら良かったです。
なるほどー!
ブラインシュリンプをより効率的に与えられる方法ですね。
光に結構集まるもんでしょうか!
僕も消灯後に試してみようと思います。
またご指摘やオススメの方法があれば、教えていただければ僕も勉強になります!
コメント、ありがとうございますー♪
悠々さん。こんにちは。初めまして。繁殖に関しても、繁殖以外でもとても勉強になりました。ありがとうございます。タイトルに『コリドラスパンダを3年間、殖やしまくった僕が コリドラスの繁殖方法をまとめる』とありますが、赤ちゃんコリドラスたちの姿の写真がみてみたいなぁ。どこにもなかったので。是非公開してもらえませんか?
吉田茂樹さん、こんにちは。
体験談が多いですが、1つでも参考になれば何よりです。
赤ちゃんの写っている写真、確かに見当たりませんね…。
手持ちの写真、記事内の画像を見返しましたが、ありませんでした。
もちろん、撮影できればすぐにでも公開したいのですが、少し難しいかもしれません。
理由は、大人が過密気味のため、赤ちゃんを見る機会が減っているからです。
現在、大人のコリドラスが30匹以上。
赤ちゃんは食べられてしまうため、水槽前で観察できることは最近ありません…。
観察できるころには1cm程に成長していて、他の個体に食べられないサイズになった時に、前に出てきます^^;
ただ、僕としても赤ちゃんの写真を公開したいため、ちょくちょく撮影にはチャレンジしていきます。
なので、公開までしばらくお待ちいただければ幸いです!
初めまして
メダカや金魚、ヌマエビ、アカハライモリなどなど水生動物を飼うのが好きなミセスです(^^)
実はコリドラスパレアタス、俗に言う青コリとミナミヌマエビを飼っていたところ、ウィローモスに見慣れない卵らしきものが…。もしや?…と調べていたら、こちらの情報に出会いました!とても詳しく書かれていたのですごく参考になりました。ありがとうございました(^^)
早速隔離してみたところ、数日後にコリちゃんの赤ちゃんが生まれました(o^^o) おたまじゃくしみたいで可愛い〜(^^)これが10月中旬頃のこと。8匹生まれて、現在5匹が育っています! 一旦、産卵が止まったみたいでしたが、また最近産み始めました(^^) 親コリちゃんと同じ位になるまで、無事に育てていけたらいいなぁと思っています(o^^o)
今後ともよろしくお願い致します(^^)
ミセス(Nyankonori)さん、こんにちは。
青コリの産卵、繁殖おめでとうございます!
隔離の情報が少ないと思いますが、1つでも参考になれば何よりです。
親の栄養バランスが良ければ、長い間(数年レベルかも)で産卵が見られるかと思います!
是非是非、親・子ともども大事に育ててあげてくださいませ!
少し話を変えてしまうんですが、
写真撮影していたり、ブログやSNSなどに公開されていますか?
というのも、記事内に体験者コーナーを作っているんですが、寂しいことになっています(笑)
もしよければ、当記事にも参考例として挙げさせて頂ければ幸いです。
Twitter経由で送っていただくか(@nadehisashi)、メールで写真を提出…でも構いません。
気が向きましたら、盛り上げて頂ければありがたいです!
こちらこそ、今後ともよろしくお願いします♪
悠々さん
ご丁寧なお返事をいただきありがとうございました(o^^o)あれから1匹おチビちゃんが召されてしまいましたが、後は元気です(^^)
2匹は食パンケースくらいのプラケースに入れ、後は小さなガラスカップに1匹ずつ入れて、それぞれにメダカの赤ちゃんとヌマエビの赤ちゃんとレッドラムズホーンの赤ちゃんを一緒に入れて育てています(o^^o)ウィローモスとメダカ用の小さな赤土を少し入れてます。
コリドラスの赤ちゃんの写真をスマホで撮ったものはあるので、メールでなら送れると思います。
よろしくお願いいたします。
Nyankonoriさん、こんにちは。
そうですか、1匹は残念でしたね( ;∀;)
ですが、それ以外は元気に育っているとのことで何よりです!
なるほど!もう繁殖水槽が出来あがってますね(笑)
特に、レッドラムズホーンは、色々な人が推奨しておりますし、良いのではないでしょうか!
また、お節介ですが、繁殖水槽の水替え時、新しい水だけを入れるのではなく、新しい水と、親魚の水槽の水を混ぜて入れてあげると良いかもしれません!
このまま、良い方向に進むことを願っております^^
また、時間がある時で構いません、メール頂ければ嬉しいです!
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よろしくお願いしますー!