水槽にサーモスタット&扇風機を付けて、熱対策の自動化をする方法を紹介する記事
コリドラスは高水温が苦手ということで、夏場の高水温対策を行いました。
- 熱帯魚水槽の夏対策を考えた
- 水温を下げたい
- でも、逆に水温が下がり過ぎたら怖い
- 対策として、ヒーターに使うようなサーモスタットを併せて設置
- 温度関係が自動化
- これで、夏が過ぎても安心
例年は水面に扇風機で風を送り、気化熱で水温を下げていました。
ただ、秋口になると冷える日が出てきます。
冷やし過ぎると、白点病などの病気が出たり…とかも考えられるし、そもそもストレスを与えてしまいます。
そして、僕たちがそれを気にしているのも大変。
ということで、忘れてしまっても大丈夫なように、冷却の自動化に取り組みました。
以下、簡単な方法ですが、やったことを紹介します。
目次
経緯と冷却の原理
まず、経緯から。
夏になると気温・水温が上がり、人間は勿論、熱帯魚にもストレスを与えてしまいます。
僕はコリドラスパンダを飼っているんですが、水槽を置いている場所にエアコンはありません。
夏場には、水温が30℃を超えるくらいになってしまい、かわいそうです。
ということで、毎回、扇風機を当てています。
冷える原理は水が蒸発するときの気化熱。
風を送る場所は水面で、それにより温度を29℃以下に抑えられることがほとんど。
ということで、今年も扇風機だけで夏を乗り切ろうと当初は考えていました。
オーバークール対策
ここ数年、9月初旬にも関わらず、秋に一気に冷える日が出てきました。
冷える日に扇風機を回し過ぎると、逆に冷やしすぎる可能性があります。
水温が下がりすぎると逆にストレスになるし、酷いときには白点病等の病気や、健康被害が出たりするかもしれません。
冷える日には扇風機の電源を切ることができればいいんですが…人間だからつい忘れてしまうことありそう。
ということで、自動化しました。
一定温度より低くなったら、扇風機を止める仕組み。
つまり、サーモスタットを組み合わせることにしました。
サーモスタットとは
温度が基準を超えると、電子機器を動かすor停止する装置。
ヒーターにもついているやつですね!
温めすぎないよう、基準の温度を上回ったら、ヒーターを停止させます。
例えば、28℃とか設定すると、28℃を超えるとヒーターが停止して、また温度が下がったら、ヒーターが起動するやつです。
ただし、ヒーターのサーモスタットは「温めすぎ」を防ぐもの。
「冷やしすぎ」を防ぐ場合には、ヒーターのサーモスタットは使えません。
そこで、以前に組み立てたAmazonで200円以下で売っているキットを使うことにしました。
自作にこだわらなくとも、初めから製品として売られているものも、もちろんあります。
防水加工&設置した
それでは写真たっぷりで、さっそく作業に入ります。
まず、用意したものはAC100Vのミニ扇風機と、自作したサーモスタット。
▼AC100Vの扇風機。きたねぇな…
▼作成済のサーモスタット。過去の記事で組み立て&解説したもの。
これらを設置する前に、サーモスタットに防水加工をしなければいけません。
サーモスタットの基盤に水がかかってもいけないし、そもそも漏電になったら危険。
ということで、サーモスタット周辺をプラスチックの容器に収めることにしました。
そこで見つけたのが、ミックスナッツの空き箱。
▼ミックスナッツ、君に決めた! 洗って、水分をふき取って使用しました。
▼電線、温度センサーを通す部分など、穴あけ加工にはハンダゴテが便利でした。正しい使い方じゃないけどね。
▼プラスチックの容器の一部を溶かし、ケーブル、センサーを容器から外に出しました。
▼露出形コンセントもきっちり取り付け。扇風機を3つまで付けられる欲張り仕様。
▼コンセント接続部分、プラグ、温度センサーのみ外に取り出し、防水加工完成!
これでサーモスタットの防水加工が完了しました。
コリドラスパンダ水槽はオーバーフロー仕様だから、濾過槽に丸ごと設置します。
▼扇風機を丸ごと放り込みます。
▼線をつないで、とりあえず動かしました。29.6℃の表示が。アツ過ぎる…。
結果
起動してから数時間後に見てみました。
設置前 29.6℃
設置後 27.6℃
結果は-2℃の効果がありました。
周りの風通しを良くしたり、湿度が低い日だともっと下がるかと思います。
ちなみに、今回の設定は25℃を下回ると、扇風機が止まるように設定しています。
そして、秋に差し掛かって気温が下がると、水温も合わせて下がるはず。
もし、扇風機を切るのを忘れると、魚たちに寒い思いをさせてしまいます。
今回のキットは不格好ですが、僕は魚の健康重視なので、これで行こうとおもいます。
また、温度センサーの電線が短すぎた(50cm)ので、うまく収まりきらず…。
2mのセンサーがあったから追加購入しました。
今回のシステムの良い点・悪い点
今回のシステムについて、整理をしてみます。
良い点
1.他の装置に流用できる
熱帯魚のファンだけじゃなく、他の電化製品の温度管理にも使えます。
僕の場合は、燻製作りとか。設定を変更して、ヒーターのサーモスタットとしても使うことも可能。
2.電子工作ができるようになる
電気は扱いによると危険だから、誰にでも奨められるというわけではありません。
でもキットで売られているから、簡単に作成できます。
しかも、家庭の100Vと違って、12V。DIY力を鍛えるのに最適。
3.安い
今見たら、キットは199円で売られていました。200円未満。すごい。
悪い点
1.見た目がよくない
見た目は…市販のものに比べると良くないことが多いです。
センスがある人は市販よりも上を目指せるかもしれません。
2.時間、手間がかかる
今回の作業は1時間ほどでしたが、慣れない方の場合、休日1日丸ごと…なんてことになっちゃうかも。
手間を楽しんで出来ると良いですねー!
以上、まとめると
- 安く仕上げたい方
- 電気工作に慣れて、他の可能性も広げたい方
に今回の作業はオススメでしょうか!
まとめ
以上、水槽にサーモスタット&扇風機を設置して、冷却を自動化する方法でした。
- サーモスタット&扇風機設置
- 気化熱で約-2℃の効果
- 25℃を下回ったら扇風機OFF
- 秋になっても安心
ということで、秋になって、魚が凍える…なんてことを防ぐことができました。
もし、自作が難しい…という場合もファン用のサーモスタットを付けていれば安心感があるでしょう。
そう簡単に壊れるものではありませんし!
ということで、良い夏&秋アクアライフをお過ごしくださいませ!
ご清聴ありがとうございました。