ウォートチラーの自作方法。 冷却時間が6倍ほど早くなって、美味しいビールが作れそう!

ビールを作る時に活躍する、冷却装置を作る&使ってみる記事。

今回、ビール作りを加速するために、冷却装置の導入に手を出しました。

  • ビール作り、ちょっと手間かかる
  • 手間を減らし、楽に作りたい
  • そして、美味しいビールが飲みたい
  • 冷却装置を導入したら、楽に、美味いビールが作れそう
  • よっしゃ、作ったろ

ということで、
ビールを冷却する装置、「ウォートチラー」を自作・導入してみました。

結論から言うと、
加熱したビールがすぐに冷えて、めっちゃ時短。
ということです。

ちょっとの投資と手間がかかるけど、
消耗品じゃないから、ずっと使えるし、今後のビール作りが加速しそう!

ということで、作り方、使った様子を写真たっぷりでお送りしていきたいと思います。

ウォートチラーとは

まず、冷却装置の名前をウォートチラーといいます。
なんや、その名前は…となるかもしれませんが、ウォート(ビールの元となる液体)をチラーするものです。

チラー(chiller)とは、水や熱媒体の液温を管理しながら循環させることで、様々な種類の産業機器、計測機器、食品加工機器、理化学機器などの温度を一定に保つための装置の総称。

Wikipedia チラーより引用

ウォートチラーとは、ビールの元となる液体温度をさくっと下げることが出来る装置です。

販売されているものも多いんですが、今回は自作してみました。

 

ウォートチラーの必要性

そんな装置、必要?と僕も思っていましたが、ビール作りを楽にすることができる…らしいのです。

理由をちょっと説明します。

 

僕のビール作成方法(現段階)は超初心者向けの方法。
それをざっくり説明すると、次のような流れになります。

  1. たっぷりのお湯を沸かす(20ℓくらい)
  2. ビールの元となる麦糖を溶かす
  3. 混ぜる
  4. 人肌まで冷ます
  5. ビール酵母を投入
  6. 発酵させる

赤字で示した、人肌まで冷ます行為。
冷ますなんて大げさな…と僕も思ってましたが、めちゃめちゃ時間がかかって大変なんです。

▼こんなラーメン屋さんにあるような鍋で20リットルを沸かし、40℃以下まで冷まそうと思うと数時間かかります。

20リットルの水を沸騰

いっそのこと…冷まさないでいこう!!という、思いが脳をよぎりますが
ビール酵母は40℃以上で死んでしまうという軟弱さ。

酵母が死ぬと、マジの麦汁になってしまう。
ここの妥協はできない…。

そして、上級者向けの作り方(市販のビールより美味いらしい)をするには、冷却が必須らしいのです。

雑菌がないほど、美味しく、クリアなビールが出来るそう。
雑菌は30℃以上で活発になるらしいので、如何に早く温度を下げて、雑菌を殖やさないかが重要らしい。

ということで、ビール冷却が楽になり、将来性も見越めるという後押しが出来たことで、ウォートチラーの導入を決めました。

以上、導入部分終了。

 

作り方

まず、先輩方の英知を頼ります。
「ウォートチラー 自作」で検索。

すると、

  • ビールの中に銅管入れる
  • 中に水道水を通す

これだけでよさそうなことが分かりました。
ということで、写真たっぷりで作成方法を紹介したいと思います。

1.銅管を入手

まず、材料となる銅管を入手します。

Amazonで銅管を調べるとお手頃価格であったため、ポチっとな。
国内製造で10mの物が、2600円でした!

▼平べったく、薄い段ボールが届いた。こんな形初めて見たぞ。

Amazonで購入した銅管

▼開封。銅管がぐるぐると渦を巻いている。

丸くなった銅管

▼銅管の外径は6mmです!

パイプ外径を計測

購入するときから6mmの物を選んだんですが、6mmは代表的なサイズで汎用性があって便利。
特別なこだわりが無ければ、6mmを選んでいると良いはず。

ここから、水道水をスムーズに通せるようにしていきます。

2.洗濯機より水道水を取り出す

ビール作りの記事で紹介していますが、僕はお風呂でビールを作ることをオススメしています。

お風呂で作るメリット

  • 鍋・ポリタンクを洗うのが簡単
  • ビールの元(ベタっとする)こぼしても、シャワーで流せる

ということで、お風呂周辺の水道を銅管の中に引き込む必要があります。

僕は洗濯機の水道を引き込むことにしました。

こちらの製品を使うと、洗濯機に入れる水道を分けてもらうことができます。

全自動洗濯機より分水

これは全自動洗濯機に取り付けることで、タコ足配線的に水を取り出すことができる製品です。

それでは組み立てていきます。

 

材料は大きく分けて、3つ。

ウォートチラーの材料
言葉だけお伝えしても伝わらないと思うので、作業風景を見てもらえると助かります。いきます!

▼ホースに付けるワンタッチのジョイントを6mmに変換してくれるものが、ミストを作るセットに入っているから、流用。

ワンタッチを6mmに変換

▼ホースを差し込めば、6mmに変換できました。

ホースを6mmに変換完了

▼これで、ワンタッチで取り付けるホースを6mmに変更できました。取り外しも簡単。

ジョイントを6mmにつなげられた

▼そして、ウレタンチューブ径は6mm。

ウレタンホース径を測定

▼6mmのホースと6mmの銅管をつなげるための器具を使います。

手元にあった関係で、開閉が出来るタイプを使ったんだけど、開閉する必要はないと思います。
「ユニオンストレート」を選べばOK。

ユニオンストレート

▼チューブと銅管がカッチリつながりました。

ウレタンチューブと銅管を接続

▼全体図。黒いチューブは10m以上あります。

全体図

これで、洗濯機から銅管に水道水を通すことが出来るようになりました!

3.洗濯機に取り付け

実際に洗濯機に取り付けていきます。

▼全自動洗濯機の付け根に取り付けていきます。

洗濯機に取り付け前

▼水道の元栓を閉じ(白いホースの先にある)、洗濯機の付け根にある白いモノをプライヤーで回します。

ウォーターポンププライヤーが便利

▼手では固かったけど、プライヤー使えば簡単に取れたぞ

取れました

▼ここに分水できるやつ…名前がわからないけど取り付けます。ネジ山が切られていて、しっかり取りつきました。

取り付け

▼洗濯機の元々ついていたホースを取り付け、先ほど作った銅管へ向かうチューブも取り付けます。

元に戻し、ホースを取り付け
これで、水道水を銅管までつなげることができました!あと少しで完成です。

また、水の取り出し方は、めっちゃ簡単。
最後に補足説明しています。

4.銅管を曲げる

銅管まで水道が通りました。

もう使える状態まで来ているのですが、銅管のコイルが大きすぎて鍋に入りません。
ということで、小さく巻きました。

▼プロテインの容器に押し当てて、曲げていきます。

円柱の容器に巻き付ける

手で軽く押すだけで、簡単にぐにゃっと曲がります。
力をほとんど必要としないから、か弱い女性ででも、だれでもできるぞ。

▼愛犬の応援もあって、一瞬で巻けました。

▼完成

ちなみに、銅管を鋭角に曲げる時には注意が必要。

  • パイプベンダーで曲げる
  • 砂を銅管に詰めて曲げる

いずれかをしないと、パイプがグニャっとつぶれてしまい、中に水が通らなくなります。

僕はゆるーく曲げました。カチッと曲げた方がそれっぽくてカッコいいと思うんですが、砂をいれるの嫌だし、ベンダー持ってないし…

 

使ってみた

使わなければ、ただの銅のオブジェクトになるので、早速使ってみました。
お風呂に持ち込み、いざ実践。

▼洗浄します。新品のスポンジと食器用洗剤で油分がないよう、しっかりと洗いました。

銅管を洗浄

▼鍋に投入。熱湯を沸かすタイミングから入れておき、このまま水を沸騰させます。これで滅菌完了。

鍋にウォートチラーを投入

▼水道水を入れる部分、出す部分はこんな感じに曲げました。この写真では外に出してますが、鍋に入れて、蓋を閉められるようにしています。

水道水を入れる部分、出す部分
ビール作りを進めていきますが、以前の記事や動画で作り方を紹介しているため、省略します。

クラフトビール用の鍋を買った!20ℓの水を沸騰すると、クリアで美味いビールができたぞ[30リットル]

2018.08.23

【初心者向け】簡単な自家製クラフトビールの作り方と工程の説明 法律の内容もあるよ!

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ということで、ビールを冷ます段階にやってきました。

 

▼鍋選手、一番風呂にドボン。
湯舟に冷水を入れて、張っておきます。お湯ではなく、水を入れてます。

鍋をお風呂に投入

鍋の中には、約20ℓで熱湯(ビールの元)が入っているため、これだけでも徐々に冷ますことができます。

が、今回の新兵器を投入。

▼ユニオンストレート(写真は違うけど)を差し込みます。

ウォートチラーに接続

▼通水の様子。中央付近、銅管から水が出ているのが分かるでしょうか。

ウォートチラーから水が出ている様子

そこそこ勢いよく、水が出てきます。
熱湯の中に水を通しているため、初めはヤケドするくらい熱い!

だが、10分も経たないうちに、良い湯加減?というくらいなお湯になりました。
20分も経過すると、風呂が沸いたような感じ。

ビールの鍋もすっかり温度が下がりました。

以前も湯舟に浸けて冷却したんですが、冷却には2時間以上かかりました。
単純に比較すると、6倍以上の冷却効果がありそう。

今まで2時間以上かかっていたのが、20分ほどとなると、大幅な時短が見込めます。

ということで、「冷却を楽にする」というミッションクリア!!

温度を測っていたら良かったですね。気が向いた時に追記したいと思います。

 

補足1.洗濯機からの水の取り出し

洗濯機からの水の取り出しについて、補足しておきます。

水を取り出すときに手間がかかる?と思っていましたが、心配に及びませんでした。
洗濯機の元栓を閉めたり、洗濯機を操作する必要もありません。

製品を指でちょいっとするだけで、水が取り出せます。

▼普段は洗濯機に水が出るけど、ホースには水が出ないロックがかかっています。

▼ノズルを上にひっぱり、回せば、水が出るようになります。

誰でも簡単な操作で、水を取り出せますねー!

 

まとめ

以上、ウォートチラーを自作・導入した内容でした!

  • ビールを美味しく作るには冷却が必要
  • 普通に冷やすと、時間がかかって雑菌が沸きやすくなるし、大変
  • ウォートチラーを作った、導入した
  • 冷却が2時間かかっていたところが、20分くらいに
  • ビール作り作業が時短になった

ビールを作る時間短縮になるし、自分でビールを作ってる感あるし、めっちゃ楽しい。
これで、美味しいビールまで作れるとなると、さらにビール作りが加速する予感がします。

初めにも書いたけど、消耗品じゃないから一度作ればOKってところもナイスです。

ということで、ウォートチラーの導入オススメです!
ビール作りの現場からは以上です!

6 件のコメント

  • 現場の悠々さん、こんばんは!スタジオのエレンです。
    アマゾンの段ボールはいつも無駄に大きいですよね。平べったいのは珍しいです。
    愛犬さんは、寝ているように見えますが、きっと何かの間違いでしょう。
    いつも洗濯機専用になっていた蛇口に別の人生を生きる道があったとは新しい発見でした!
    その銅管、暑いときや寒いときに体に巻いて・・・いえなんでもありません。今回も面白い記事をありがとうございます!

    • スタジオのエレンさん、こんにちは。
      ブログもたっぷり更新されてますね!
      僕も更新ペース上げたい感じがしてきました。

      彼女(愛犬)は、かわいいのが仕事ですから
      寝てても、何でも良いのです(笑)

      銅管、水を通さなくても結構冷たいです。
      夏場は体中に巻き付けて、水を流すと本当にクーラーになるかもしれませんね!
      ただし、激重かもしれませんが(笑)

      いつもコメントありがとうございます!

  • モノづくりの楽しみがバシバシ伝わってきます。
    何事も創意と工夫ですよね。
    人生をバリバリ楽しんでる感じが好きです。

    • Keiichiさん、こんにちは。
      ありがとうございます!
      使えるコストに制約がありますので、そこを何とかしているだけかもしれません(笑)
      セルビアで飲んだくらい、ビールをたっぷり飲みたいですね!!!

  • こんばんは、初めまして!
    半農半Xに興味がありまして色々情報を集めていたら悠々さんのブログにたどり着きました!色々なことに取り組まれていて、純粋に楽しそうだなと思いました(もちろん大変なこともあると思いますが、、)。私自身まだ半農半Xという言葉を知ってすぐでして、色々情報を集めている段階なのですがよかったらお話をもっとお聞きしたいです。ブログも過去まで遡って拝見させていただきます!

    • タケさん、こんにちは。
      はじめまして。
      半農半Xへの興味、面白いですね!
      それぞれに違った生活スタイルになると思います。
      こんな生活をしたい…みたいな話は、むしろ僕がお聞きしたいですね(笑)

      僕の話をさせてもらうと、
      半農半Xはこれだ!といった、分かりやすいスタイルはありません(笑)
      ただ、自然と自由気味な生活になっているかなぁ…くらいでしょうか。

      ・ローコストな生活でお金に縛られない
      ・時間に余裕を持たせていることで、時間に縛られない

      縛りを少なくしていくことで、
      その時に興味があることに、より自由にハマれるようになってる気がします(笑)

      ちなみに今ハマっていることは、
      プログラミングを使って、家庭菜園の自動化。
      この記事で紹介しているビール作りも、再熱中です。

      このブログの目的は、気が合う人とつながることも1つ。
      また、疑問や思ったこと…があれば、どしどしアクション下さいませ!
      ゆっくりご覧いただければ幸いですー!

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