ACアダプターが断線!? ネジが無いACアダプタの開き方と修復方法を紹介します!

断線しかけたACアダプターを開いて、修理した記事。

記事を要約すると、こんな感じ。

  • ACアダプターの付け根から中身が見えた
  • 修理しようと思った
  • でも、開かない
  • というか、ネジが見あたらない
  • それでも頑張って、修理した!

最終的に、
ACアダプターを開け、修復、元通り使えるようにしました。

機器は正常なのに、電源線が悪くなったから買い替えるなんて嫌だなぁ…と思ってましたが、
無事に使えるようになって、大満足です!

以下、写真たっぷりで修理風景などを紹介します!

【初心者向け】ACアダプターの極性の調べ方 DC電源として別の機器に流用する方法

2018.06.20

おやくそく

以下の作業は電気的な知識が必要です。
間違った作業を行うと、ケガ・火災につながる可能性があります。

絶対にしないでください。

ちなみに、僕も第二種電気工事士の資格を持ったうえで作業しています。

もし、知識や自信がない場合は、ACアダプターを買い替える方がオススメかもしれません。
電圧・電流さえ合えば、安く手に入るものもありますよ!

個人的には、以下の作業風景で興味を持ってもらい、電気工事士の資格を取ってくれる(勉強過程で電気の知識が身につく)人が増えてくれたら嬉しい

 

修理前のACアダプター現状

それでは本題に移ります。
ただ、作業に移る前に、作業前のACアダプターについて紹介から。

熱帯魚のLEDライトに付属する、ACアダプターの付け根がこんなことになっておりました。

よく折れたりする部分の、樹脂部分が劣化し、中身の銅線が露出してしまった状態ですね。

ACアダプターを開いて、銅線部分をはんだ付けすればいいや…と思ったのですが、
このACアダプター、開いてくれない。

というのも、ネジが見当たらず、それでいて固く接着されている感じで、簡単に開けない構造になっておりました。

詳しい友人に聞くと、超音波で樹脂同士をくっつけているらしく、知識がない人に開けないようになっているのだとか…。

ということで、頑張って開き、修理していきます!

 

実際の作業風景

毎度のごとく、写真たっぷりで作業風景を紹介します!

 

1.ACアダプターを開ける

ACアダプターの外側は接着されている状態だから、ナイフで切り開くイメージで接着面をこじ開けていきます。

電工ナイフを使用

▼接着されている場所は、ここでした。全面、切っていきます。

ACアダプターを開く

▼スーッと切るよりは、カリカリと削っていく感じで複数回往復するように動かすと、いい感じでした。

接着面を切り開くイメージでナイフをいれる

▼最終的には、ナイフで切ったすき間にマイナスドライバーを差し込み、こじるように開封していきました。

マイナスドライバーでこじ開ける

▼開封完了!!

ACアダプターを開封完了

今回は電工ナイフを使いましたが、大きいカッターナイフでも大丈夫だと思います!
ただし、刃が折れないように、作業には注意してください!

 

2.電線のはんだ付け準備

ACアダプターを開いた後は、電線を電気的に接続していきます。

▼電線を接続するためには、中に入っている銅線を露出させなければなりません。

電線はこんな感じ

▼ということで、ニッパーで電線をカット。

ニッパーで電線を切断

▼ワイヤーストリッパーという工具で、電線の被覆を除去して、銅線を露出させました。

被覆ストリップ

▼同じく、ソケットがついている電線の被覆もストリップします。

ソケット側の被覆もストリップ

銅線部分が露出したことで、はんだ付けの下準備が整いました。

しかし、直流電源には極性がある(プラス・マイナス)ため、はんだ付けをする前には、極性をしっかりと確認する必要があります。

 

3.極性確認、はんだ付け

さて、それでは極性確認をしていきます。

プラスとマイナスを間違えてはんだ付けすると、機器の破損や感電などにつながる恐れもありため、十分に注意!

▼まずは基板側。基板にそのまんま書いてました!

基板側の極性を確認

▼次にソケットが付いている側(以下、ソケット側)の極性を見ていきます。

ソケット側の極性を確認

▼ソケットをよくよく見ると、極性マークの記載がありました。差し込む部分の金属部分に極性があるんですね。

これで、ソケットのプラス、マイナス箇所が分かりました。

ソケットに記載されている極性マークの意味
実際に知りたいのは、ソケットの逆側、電線のストリップ箇所の極性です。

▼ソケットの逆側に伸びている電線2本、どっちがプラスなのかマイナスなのか確認します。
ここでは、マルチメータの抵抗測定を使いました。
ソケットの外側金属部分(マイナス)と、ストリップした電線部分の抵抗が0になる電線がマイナス側です。

マルチメータの抵抗レンジで確認
マイナスの線が分かる原理

マルチメータの抵抗レンジでは、対象に電気を流して、電気の流れにくさを測定します。
今回、ソケットのマイナス側と抵抗が0になる電線がマイナス側でした。
これは、電線の抵抗がほぼ0になるため、判断できました。
逆の電線で測ったら、電気的につながっていないため、抵抗は∞になるはず。

詳しくはマルチメータの使い方解説をしているサイトなどをご覧ください!

▼基板のマイナス側、ソケットのマイナス側の銅線をより合わせて、はんだ付けの準備完了です!

はんだ付け

▼はんだ付けの作業は省きますが、無事、はんだ付けできました!

はんだ付け完了

 

4.絶縁処理~完成

はんだ付けの箇所には、絶縁処理をしないと漏電の原因になります!
ということで、ビニルテープを巻いて漏電しないようにしました。

▼念のためテープが2重になるように、はんだ付け箇所に巻きました。

ビニルテープで絶縁して完成

▼蓋を閉めたらこんな感じ。ちょっとダサいけど完成です♪

完成
お疲れさまでした!

結果

熱帯魚のライトも、この通り。
機器が故障したわけではないから、今回の修復によって、これからも使い続けることができますね!!

LED照明の動作確認

 

体験者コーナー

体験者コーナーです。
当記事を読んで、実践してみた!という方がいたら、ここで紹介させて頂きます。ブログのURLや、Twitterの投稿なんかを教えてください。

この記事を読んでくれる人のセカンドオピニオン的な存在になるかなと思っています。

一番下のコメント欄もしくは、TwitterのDMより、ご連絡お待ちしています。

募集中です!

 

まとめ

ACアダプターを開けて、修理した記事でした。

  • ACアダプターが断線しかけた
  • 修理するために、ナイフで殻割り
  • はんだ付けで電気的に接続
  • 絶縁処理して完成
  • 元通り使えるようになった

ということで、元通り電化製品が使えるようになって、大満足です!
何回も言いますが、電線が悪くなっただけで、丸ごと買い替えるなんてしなくて良くなりましたからね!
今後も末永く使っていこうと思います。

現場からは以上です!

 

4 件のコメント

  • はじめまして。突然、昔の記事にコメントを残してしまいすみません。先日、我が家で使用してたポータブルDVDのACアダプターが断線してしまい、電機やさんに行ったのですが、修理を断られ、自分でやってみようと調べていたらこちらの記事にたどり着きました。私は配線に関して資格も知識もなくこのような作業が出来ないと悟りました。そこで、大変ご身勝手なお願いであるとは思いましたが、もし、ご迷惑でなければ同じように直して頂くことは可能でしょうか?

    • 武田恵子さん、こんにちは。
      遅くなってしまってごめんなさい。

      修理は可能です。ですが、修理後にもし何かしらトラブルがあった際に責任を取るのが難しいです。
      なので、修理するのではなく、既存の製品で代替品を見つけるお手伝いならできますよ。
      いかがでしょうか?
      ご検討をお願いします。

  • こんにちは。
    HP拝見しました、今までACアダプター開ける機会もなかったので貴殿情報大変有益に利用させていただきました。

    私の場合はカッターでやったのですが、なかなかうまい具合に行きませんでしたので、家にあったPカッター使ったら、
    とても楽にいきました。逆に削りすぎ注意に近いかもです。

    以下 オルファ社のサイト
    https://www.olfa.co.jp/products/productcategory/18

    • らきゅさん、こんにちは。

      情報ありがとうございます。
      電工ナイフやカッターの使用は聞いたことあったのですが、Pカッターは初めてでした!
      URLまで丁寧にありがとうございます。

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