一定の水位で排水させる機器(ポンプ)を動かす方法を紹介する記事
以前紹介した、500円以下の水位センサー。
それを使って、水槽に水がたまったら自動的に排水させる方法をお伝えします。
排水の動きはこんな感じ。
- 排水にはポンプを使用
- 水が少ない時は、ポンプを動かさない
- 水が多くなったら、ポンプを動かして、排水
- 少なくなったらポンプ停止
こんな動きは、
本記事を真似するだけで、できます。
応用例はたくさんあるはず。
雨水のタンク、アクアリウム、ライブウェル(教えてもらった)等。
水が溢れないか、水位を確認して、排水して…みたいな作業はなくせるでしょう!
電気系の初心者向けに、簡単な解説、写真たっぷりでの作業を説明しているので、ぜひ真似してください!
ということで、どうぞ。
排水の自動化って何?
そもそも、排水の自動化ってなんだ?ということを説明します。
- 水が多い→水を抜く(ポンプを作動)
- 水が少ない→水を抜かない(ポンプを停止)
ここで言う排水の自動化とは、以上の動きを、自動でしてくれるようにすること。
人間が水の量を見て…みたいな作業は、もうおしまい。
水位センサー(約500円)とポンプがあれば、だれでもできます。
特別な電気の知識や、プログラミングの技術が無くても大丈夫。
ということで、その作業の方法を紹介したいと思います。
使ったもの
今回は水槽の水を抜く自動化をしました。
みなさんの自動化したい物は違うと思うので、各自で用意のほどをお願いします。
また、水位センサーの組み立てに使ったものは、ここでは触れていません。過去の記事をご覧ください。
組み立て方
初心者の方にも、真似できるよう写真たっぷりでお送りします!
0.水位センサーを組み立てる
水位センサーを組み立てます。
詳細な方法はこちら。まずは記事の通り作業してください。
▼作業完成したものを使っていきます。
1.接点は1、2を使用
水位センサーには3つの接点が付いています。
写真で見た時の右上部分。
今回の動きで使用するのは、1・2だけ。3は使いません。
▼1、2の接点に電線を差し込みます。写真では端子台を介してますが、直接基盤に取り付けで大丈夫。
▼全体図
▼コンセントに注目。
付いているコンセントは2つ。各コンセントは、通電(動き)が違います。
- 常時通電
- センサーに応じて通電(今回の排水の動きをする)
今回は、センサーでポンプの電源をON/OFFしたいはず。
だから、センサーに応じて通電するコンセントに、ポンプのコンセントを差し込みましょう。
▼常時運転をするコンセントはACアダプター(水位センサーの電源用)を差し込みます。
▼センサーに応じて通電する側には、ポンプを。
▼全体図はこんな感じになりました。
2.排水の動きをさせるセンサー
排水の動きは、ここまで来たら排水スタート。ここまで来たら排水ストップの繰り返し。
電極を配置するのは、このようにすればOK。
※写真は、センサーの線を延長しているため、赤・黄・黒の線が白と黒だけになってしまっています。
これらは水が入ったペットボトルにセロテープで止めている簡易的なもの。
上から、黄・赤・黒の順番で取り付けています。
- 黄地点 排水スタート
- 赤地点 排水ストップ
各自、動かしたい水位に合わせて、電極の位置を調整してください!
▼これらを水槽に設置しました。
▼上から見た様子
動かしてみた
それでは、早速動かしてみましょう。
以下の水槽に水を入れて、排水するのか試していきます。
写真が真正面ではないから分かりづらいんですが、水を投入していくと、以下の動きとなるはず。
- 黄色の点線までポンプは動かない
- 黄色の点線まで来ると、ポンプ稼働、排水スタート
- 赤線まで排水続ける
- 赤線以下で、排水停止
今回、分かりにくかったんで、動画にしました。
結論から言えば、予想通り動きました。23秒地点から、動きが見れます。
ということで、大成功!!
ポンプを手持ちの物に変えて、水位を調整してもらえたら、だれでもできます!
体験者コーナー
体験者コーナーです。
当記事を読んで、実践してみた!こんな方がいたらここで紹介させて頂きます。ブログのURLや、Twitterの投稿なんかを教えてください。
1.ライブウェル(魚のいけす)作成
ブログにコメントをいただいたことより、僕自身が作成に少しアドバイスさせて頂きました。
水位センサーの記事でコメントを頂き、メールのやり取りを数回。
ボート釣りで釣った魚を元気に保存するためのいけす、ライブウェルを製作されました!
▼釣った魚を生存させるための装置です。
▼上から見た図
▼センサー部分
使われているポンプは2つ
- 水を入れるポンプ 間欠運転で、30秒水を投入、5分停止…の繰り返し
- 排水のポンプ この記事と同じ動かし方
見た目もかなりスマートで、実用性を合わせ持つライブウェルを作成されました!
他にも、コメントor TwitterでDMを受け付けております!
この記事を読んでくれる人のセカンドオピニオン的な存在になるかなと思っています。
まとめ
以上、排水ポンプを自動化させる内容でした。
- 一定以上の水位で排水…は簡単にできる
- 水位センサーで電化製品(ポンプ等)の電源をON・OFFすればOK
- 水位センサーは、上から黄・赤・黒の順番
- 繰り返し、動作を続けてくれます
- ぜひ、やろう
ということで、排水の自動化ができました。
一度使うと、水位に気を張っていた生活には戻れません!
水のことを一切忘れ、別のことに時間を使えます。
消耗品じゃないから、壊さない限りずっと使えるし、生活が豊かになります!
ということで、ぜひどうぞ。
ご清聴ありがとうございました!
こちらの記事大変参考になりました!
こちらの記事に倣って排水自動化を試みたのですが、満水時にモーター稼働してちょっぴり排水して、また満水になって稼働しての繰り返しでした。サイトの様な再現が出来ず困りましたが、黄色と赤色の配線を入れ替えたら期待通りの動きをしてくれました。原因わかりませんが、こちらの記事に出会えて、やりたかったことがバッチリ形になりました。感謝です。
けんたパパさん、こんにちは!
報告、ありがとうございます。
やりたかったことの実現が出来たと聞けて、こちらも嬉しいです。
現物を見ずに確実なことは言えないのですが、もしかしたら基板によって配線が違う…かも?
壊れることは無い部分ですので、理想の動作が出来ないときには、線を入れ替えてみると、早く解決に結びつくかもしれませんね。
ありがとうございます!
「マネするだけの排水自動化」のご紹介、大変に参考になりました。
12Vの排水ポンプを作動させ、養液栽培システムとして一定量を定期的に植物に点滴する計画です。
私の水位モジュールもセンサーの結線は満水上限作動開始は赤線、中間作動保持は黒線、下限停止でうまくいきました。けんたパパさんの事例紹介があり助かりました。
問題はこの後、水道水を使ったテストでは正常作動したのに、本番システムでは全く作動せずです。結線不備がないかなどなんかも確認し、テストと本番の繰り返しを何回も試しました。やっと気づいたのが水の違い!本番のEC0.8程度に希釈した養液になると全く作動しないのです。水の伝導率を利用したシステムであることの基本がわかっていなかった!
これからは質問です、EC0.8とは電気が伝わりやすいかと思いきや、逆に抵抗が大きいのでしょうか。
いろいろと調べていますが、オムロンのサイトで水位センサーの記事があり、やはり水による抵抗値の違いを問題にしていました。だとすると本格安センサーは単なる給水用には使えるが、養液栽培には使えないということになりますか?
サムサムさん、こんにちは。
水道水なら上手くいくけれど、肥料濃度を高めた水だと上手くいかない件、興味深いです。
少し整理させて頂くと、
空気中は電気が通りません(抵抗値が非常に非常に高い)
また、純水も電気が通らない(抵抗値が非常に高い)
ですが、水中に不純物が増えてくると電気が流れるようになります(抵抗値が少なくなる)
水道水くらいの不純物が多い水(純水に比べると)になると、十分電気が流れます(抵抗値が低い)
肥料が溶け込むと更に電気が流れます(抵抗値がとても低い)
水道水で稼働しているということは、
空気(抵抗値が非常に高い)、水道水 EC約0.3(抵抗値が低い)を感知していることを表しています。
※地域に依るかと思いますが、私が住む兵庫県宝塚市では水道水のECが約0.3mS/cmです。
それを
空気(抵抗値が非常に高い)、EC0.8(抵抗値がかなり低い)で感知できなく…なるんですよね。
書かれている、「オムロンのサイトで推移センサーの…という件も気になります」
現在、手元に置いておらず基板解析が出来ないため、問題をはっきり答えることができないのですが、簡易的に確認する方法として、電線を触れさせることは良いかもしれません。
水に接触する代わりに、電線同士を接触させると反応が見られるかもしれません。
電線の抵抗値は非常に低いため、電線を触れさせることで稼働があれば、抵抗値が低いからと言って動かないわけではない…ということが判明すると思います。
長々と書いてしまいましたが、良ければご参考にいかがでしょうか?
また、その後の経過が分かりましたら、良ければ教えて頂けたら幸いです。